FreeBSD 3.X -> FreeBSD 4.X Upgrade手順

その昔、サンノゼの某社に置いてきたFreeBSD 2.1.5-RELEASEを全てリモートから3.4-STABLEに上げるなど技を磨いた結果、ついに4.8-RELEASEまでメジャーバージョンのアップグレードをリモートからする手順を確立しました。データセンタに足を運ぶのは面倒だという場合に参考にしてください。

なお、この手順があなたにもあてはまるとは限りません。
私は本番前に手元のマシンで練習してから行ってますが、

失敗しても知りませんのでそのつもりで。

つくり方

1. 3.5.1-RELEASE 以前のバージョンなら先ずは3.5.1-RELEASEまたは最新の3.5-STABLEにする。
   
2. /usr/src に 4.2-RELEASEのソースを展開する。
   なぜか4.3以降のソースだとビルドに失敗するので4.2にする。別に4.1とかでも可。
   ソースはすでにftpから手に入れることが困難になってきているので cvsupでtagをRELENG_4_2_0_RELEASEを指定してgetする。/usr/portsが古い場合はtag=.で最新にしておく。
   
   
3. /etc/make.confを次のように設定する。
   
   NOPERL=true
   NOPROFILE=true
   MAKE_RSAINTL=YES
   USA_RESIDENT=NO
   CFLAGS=-O -pipe -m486
   COPTFLAGS=-O -pipe -m486
   COMPAT3X=yes
   
   
4. ビルドする
   
   cd /usr/obj/
   chflags -R noschg *
   rm -rf *                        要らないものを消しておく
   
   cd /usr/src
   make buildworld
   make buildkernel
   
   
5. デバイスファイルのアップデート
   
   cd /usr/src/sbin/mknod && make install
   cp /usr/src/etc/MAKEDEV* /dev
   cd /dev
   sh MAKEDEV all
   
   パーティションにあったディスクのデバイスファイルを作る.
   sh MAKEDEV ad0s1a
   sh MAKEDEV ad2s1a など
   cd /sys/boot && make install
   
   
6. /etc/fstab を編集. wd を ad に
   
   
7. カーネルをインストール
   
   cd /usr/src
   make installkernel
   
   
8. mountdが動くとリブート時にクラッシュするので無効化。
   次のステップシングルユーザモードに落とすならどーでも良い。
   
   ee /etc/rc.conf
   nfs_server_enable="NO"
   nfs_client_enable="NO"
   
   
9. リブート
   
   shutdown -r now
   
   本当はシングルユーザモードにすべきだが、リモートテクニシャンとしてはマルチユーザモードで起動。
   
   
10. 4.2のkernel上にて 3.Xユーザーランドで動く
11. /varを4.Xにあわせるのと /etcのアップデート
    
    touch /var/log/security
    touch /var/log/cron
    rm /var/cron/log*
    
    cp -rp /etc /etc.old        /etcを取っておく
    mergemaster -v -s -a    本当は -a をつけないでやるけど手抜き
    cd /var/tmp/temproot
    
    手抜きのetc更新
    rm master.passwd
    rm hosts
    rm hosts.allow
    rm group
    rm inetd.conf
    rm shells
    他にも /etcで上書きされると不味いものとか新しいものとマージする必要があればそのファイルを編集。
    cp -pr * /etc            上書き。
    
    
12. compat3xをインストール
    
    cd /usr/ports/misc/compat3x/
    make install            これで installworld後のリブートも安心?
    
    
13. インストールワールド
    
    cd /usr/src/gnu/usr.bin/texinfo/install-info
    make install
    ldconfig -R /usr/obj/usr/src/lib/libc
    cd /usr/src
    make installworld
    cd /usr/src/release/sysinstall && make all install
    
    
14. perlのインストール
    
    ee /etc/make.conf
    #NOPERL=true
    cd /usr/src/gnu/usr.bin/perl
    (cd libperl && make all install)
    (cd perl && make all install)        エラーが出たけど無視
    make clean all install
    
    
15. rc.confのアップデート
    
    ee /etc/rc.conf
    sshd_enable="YES"
    fsck_y_enable="YES"
    
    
16. リブート
    
    shutdown -r now
    
    
17. sshdのユーザ・グループを追加
    mergemaster しても良いけど、取り合えず4.8-RELEASEに上げるための最低限。
    
    vipw
    sshd:*:22:22::0:0:sshd privilege separation:/var/empty:/nonexistent
    smmsp:*:25:25::0:0:Sendmail Submission User:/var/spool/clientmqueue:/sbin/nologin
    ee /etc/group
    sshd:*:22:
    smmsp:*:25:
    
    sshdのユーザ・グループの追加を忘れると悲惨。リブート後sshd起動しません。
    
    
18. cvsupで最新の4.X に
    
19. 普通にメイクワールド
20. リブート
21. はい、出来上がり

参考にさせて頂きました。
http://home.jp.FreeBSD.ORG/cgi-bin/showmail/FreeBSD-users-jp/56361